4月 30日 アメリカの数学者、C・シャノン誕生(1916年)

科学 今日はこんな日

地球のみなさん、こんにちは。毎度おなじみ、ブルーバックスのシンボルキャラクターです。今日も "サイエンス365days" のコーナーをお届けします。

"サイエンス365days" は、あの科学者が生まれた、あの現象が発見された、など科学に関する歴史的な出来事を紹介するコーナーです。

1916年の今日、アメリカの数学者で、「情報理論の父」と呼ばれるクロード・シャノン(Claude Elwood Shannon、1916-2001)が誕生しました。

クロード・シャノン Photo by Getty Images

アメリカ・ミシガン州のゲイロード(Gaylord)で生まれたシャノンは、地元のミシガン大学で電気工学と数学を学び、マサチューセッツ工科大学院に進学します。そこで、今でも天才との呼び声高いシャノンの才能が早くも開花したのです。

シャノンは1936年に「リレーとスイッチング回路の記号分析(A Symbolic Analysis of Relay and Switching Circuits)」という修士論文を書き上げます。これは、2進数で計算機の回路が作れることを示した最初の論文でした。

 

いま私たちが使っているコンピューターは、電気回路が閉じた状態と開いた状態を「0」と「1」に対応させて演算や計算を実行しています。この仕組みのおおもとを生んだのが、シャノンなのです。そんな彼ですが、指導教員であるヴァネヴァ・ブッシュ(Vannevar Bush、1890-1974)のすすめで、博士課程では遺伝子学を学びました。

私たちが普段何気なく使っているパソコンやタブレットも、シャノンの発明なくしては生まれなかった Photo by Getty Images

ブッシュは、シャノンの研究が遺伝子工学にも役立つと考え、また、彼であれば分野を問わない科学者になれるという期待を込めて提案したのです。その期待に応え、シャノンは2年足らずで博士論文を書き上げました。

そして、ベル研究室で研究していた1948年に、シャノンは数学者ウォーレン・ウィーバー(Warren Weaver、1894-1978)との共著で数学史に残る論文を発表します。「通信の数学的理論(A Mathematical Theory of Communication)」というこの論文は、熱力学のエントロピーの概念を応用して「情報量」を定義しました。そして、この論文によって「情報理論」という数学の新分野が生まれたのです。

これらの業績は、言語学、生物学、心理学など他分野にも多くの影響を与え、シャノンはかつてブッシュが見込んだ通りに、多くの分野で活躍する科学者になりました。こういった貢献から、1985年に日本の稲盛財団が主催する「京都賞」が創設されると、基礎科学部門の第1回受賞者にもなっています。

 もっと知りたい! 関連書籍はこちらです 

シャノンの情報理論入門

高岡 詠子 著

情報は、なぜディジタル化できるのだろうか? 形のない情報をどのように表現し、情報の価値をどのように表すのか? シャノンの築いた情報理論を分かりやすく解説する。 Amazonはこちら