「消毒液」の成分をよく見てみると…

ここまで読んで、「私はそんな怪しいサイトにアクセスしないし、大手サイトでしか購入しないから大丈夫」と思う人も多いだろう。私もそんな風に思っていたひとりだ。しかし、怪しい商品は思った以上に多い。

最近、頭を悩ますのは、消毒液だ。ドラッグストアで久しく見なくなった「アルコール消毒液」。手指専用のものは、店頭ではまず見ないし、ネットで見つけても驚くほど高額で、よく見ると“5月中旬以降入荷予定”で、「注意書きには入荷次第随時お届けします」となっている。これではいつ届くのやら……。もちろん、こういった物資は、医療機関や介護施設、託児所など優先的させるべきところの後に、一般市場に出てくることを考えると、潤沢に商品が入手できるのは、かなり先になると思っていた方がいいだろう。

しかし、店頭でもネットでも、「これってどうなの?」と思う商品がかなり多い。緊急事態宣言が出る前の4月3日、店舗が休業してしまう前にと、取り寄せを頼んでいた本を書店に受け取りに行ったときのことだった。

レジ横のコーナーに、「ウイルス除去。ウイルスに負けない!」というポップとともに置かれた180mlサイズのスプレーボトルが並んでいた。パッと見た目は、手指用のアルコール消毒液によく似ている。「おぉ!こんな意外なところでアルコール消毒液が入手できるのか!」と手に取って、パッケージをよく見ると、“光触媒”と書いてあり、裏の成分表示には、「光触媒(タングステン系酸化物)、ジメチルエーテル(DME:高圧ガス)、エタノール、精製水」とある。「エタノール」とは書いてあるが、成分表示は、使用した重量の割合の高い順に表示されている。となると、エタノールは少ないということになる。

その横にも同じようにスプレー式のボトルがあり、こちらは「森の力で新型を退治」というコピーが書かれていた。説明を読むとこちらは“樹木成分のアロマ”を使用したものだという。また、「鉱物の力でウイルスを除去」と書かれているものもある。これは、“鉱物ミネラル”を使用しているという。自然の力でやさしいと書かれているが、なんとも……。なんでこんなに、ウイルス便乗商品が多いのだろうか!? 

もちろんこれらは、一般的な抗菌作用や除菌作用があるのかもしれない。中にはインフルエンザやノロウイルスに効果がある、とレポートしているものもある。しかし、新型コロナウイルスにどれだけ有効性があるかは、きちんとした検証がされていない万が一有効性がなかった場合、効くと思って安心して使っていたら、それこそ感染を広めてしまうことにもなってしまう。商品には、「新型コロナウイルスに効く」とは書いてはいないが、「ウイルス除去」「ウイルス退治」と書いてあれば、この時期勘違いをして購入していまう人も多いに違いないのだ。

消費者庁も3月27日の時点で、『新型コロナウイルスに対する予防効果を標ぼうする商品等の表示に関する改善要請等及び一般消費者等への注意喚起について』という報告を発表し、「新型コロナウイルス感染症の拡大に乗じ、インターネット広告において、新型コロナウイルスに対する予防効果を標ぼうする健康食品、アロマオイル、光触媒スプレー等に対し、緊急的追加措置として、景品表示法(優良誤認表示)及び健康増進法(食品の虚偽・誇大表示)の観点から表示の適正化について改善要請等を行う」と警告している。

ネットで購入したもの、アルコール濃度に不安を抱くケースも。photo/Getty Images