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なぜ日本メディアは「コロナで大変そうな海外」ばかり報道するのか

眼前の事実から目をそらしているだけ

「ニューノーマル」への転換

欧米ではニューノーマルという言葉が盛んに使われ始めている。ようするに新型コロナ自粛以降の「社会の新常識」という意味だ。いままでの社会活動すべての常識が新型コロナにより変わり、それが今後の通常になる。

無観客でスポーツ試合やコンサートが行われ、どこに行くにも検温とマスク着用は当たり前になり、スマホによる行動確認を政府が行うようになり、個人のプライバシーは以前より守ることが難しくなる、といった具合だ。もちろんここに、学校はオンラインが主流になり、学校などで集まるときも少人数、レストランは衛生管理がより徹底され、店の座席数は減る、といったこともニューノーマルに含まれてくる。

公園に人が集まっていることを批判しているクオモ州知事

だが、日本はまだそこの議論に至っていない。欧米では自宅待機やソーシャルディスタンスが徹底され、新型コロナ感染拡大の第1波がピークを迎えているが、日本は自粛も徹底されず、新型コロナの検査も少ないので第1波のピークも見えていないからだ。

一部では「北海道に第2波が来ている」という声も聞かれるが、本来は自粛を徹底し、感染者が減ったところで新型コロナの大規模検査と残りの追跡調査をして第1波が終わる。ニューヨークのクオモ州知事も4月17日、ピークを迎えているニューヨークには今後より多くの検査と、感染者経路の追跡、そして隔離のための人員が必要になるため、アメリカ政府への支援を求めた。このやり方が世界中で第2波、第3波と予想されるなかで、今後のニューノーマルになる。その点からして、いまの日本はどこの地域でも新型コロナ感染拡大の第1波目に突入中という認識が正しいだろう。

 

ハーバード大学の研究者による研究によると、2022年までこの新型コロナによる自粛が繰り返されるだろうとされている。つまり、今回のニューヨークのような自粛が終わり、社会活動が徐々に再開されても、第2波は数ヶ月後に来るので「また1ヶ月自宅待機」「再開」「1ヶ月待機」という事態が繰り返されるという意味だ。これが当面のニューノーマルになるだろう。ワクチンの開発は、治験に時間がかかるため、完成まで1年から1年半かかるとされている。