東京都の周産期センターが
申し合わせたこと

感染者数が最も多く、妊婦の人数も多い東京都は、今、最も状況がひっ迫した都市だ。

東京都は、最悪の事態を避けるため、都道府県や医療関係者は動いてはいる。妊婦を守る努力は、忘れられているわけではない。

感染者数が最も多く、妊婦の人数も多い東京都は、国の緊急事態宣言が4月7日に発出されたことを受け、9日、都が指定する総合周産期母子医療センターの産科医などを急遽集めて意見交換会を開催した。

意見交換会に出席していた関沢さんによると、この会は、産科医療施設閉鎖への不安が高まる中、東京都が、これらの病院に対して周産期医療(産科・小児科など出産前後の医療)の継続を強く求めたものだという。

「院内で感染が発生した場合などでも簡単に分娩取り扱いを中止するような判断はしないで、周産期センターとしてできるかぎりその責任を果たしてほしい、と言われたわけです。もちろん私たちにも限度はありますが、安易な病棟閉鎖をおこなうようなことはせず、妊婦さんが産むところを失ってしまうような事態を防ぐため、都内の周産期センターが協力して取り組むことを申し合わせることが、あの会の目的だったと思います」

昭和大学病院で産婦人科の診療科長をつとめる関沢医師。zoomでお話を伺った 

同じく意見交換会の出席者で新生児科医の与田仁志さん(東邦大学医療センター大森病院総合周産期母子医療センター新生児科診療長/教授)によると、東京都は、都が指定している総合周産期母子医療センター13施設、地域周産期母子医療センター14施設、周産期連携病院12施設の計39施設に、新型コロナウイルス感染症に感染した妊婦を受け入れることも求めたという。

早速、翌日10日には、それらの施設間で入院ベッドの情報をリアルタイムで共有する診療情報システムに、コロナ陽性妊婦の人数、妊娠週数、入院日を入力する欄が新設された。東京都福祉局医療政策部長からも、各施設の管理者にあてて、その欄への入力を依頼する通達が送付された。入力は、すでに始まっている。