コロナショックで近づく「不動産バブル崩壊」の不気味な足音

市場は完全にフリーズした
榊 淳司 プロフィール

仲介市場が再び動き始めるのも、やはり緊急事態宣言が解除されてからだろう。市場には「出物がないか」と待っている富裕層も多い。

売り手側が新たに優良物件を市場に出した場合、少し価格を落としておくと取引が成立しやすくなる可能性もある。

ただ、市場はかなりの弱含みだ。この先、中古マンションは値下がりすると多くの人が考えている。

例えば、人気のある東京の港区エリアは2013年のアベノミクス以来5〜6割以上価格が上がってしまった物件も多い。そういう物件は2013年の水準をめざして、今後ダラダラと値下がりしていくことになりそうだ。

〔PHOTO〕Gettyimages
 

投資物件マーケットの動き

個人向けの投資物件マーケットも、動きが鈍くなっている。これはコロナウイルスによる影響が出る前からそうなっていた。2018年に騒がれたスルガ銀行やかぼちゃの馬車、あるいはレオパレスなどの事件がキッカケとなっている。

金融当局が銀行などに投資向け不動産に対する融資審査を厳格に行うように指導したことによって、一気に取引が減少したのだ。

この流れが、コロナウイルスの騒ぎでさらに加速している。融資が下りないので、取引自体が成立しないのだ。

さらに言えば、コロナショックによる大不況の到来で、今後はビルやマンション、アパートなどの賃貸経営は環境の悪化が見込まれる。

例えば、飲食店の入居するビルではすでにテナント側から賃料減額の要請が多発している。営業できないので、家賃が払えないのだ。