コロナショックで近づく「不動産バブル崩壊」の不気味な足音

市場は完全にフリーズした
榊 淳司 プロフィール

ただし、たとえ販売活動を再開できたとしても見通しは甘くない。その理由は、世界が「1929年の大恐慌以来の不況」に突入しているからだ。

日本でもGDPがマイナス2桁成長となるとともに、失業率が急上昇するだろう。不況感が強まる中での販売再開は、完全なアゲインストとなる。

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中古マンション市場もしばらくは開店休業

次に、中古マンション市場はどうだろうか。現在、三井のリハウスや住友不動産販売といった、いわゆる不動産の大手仲介業者もほとんどが休業している。

電話での問い合わせ対応は行っているようだが、物件を案内するような行動は控えている。そこで感染が発生すると社会的な責任を追及されるからだ。

個人経営の零細な仲介業者は、客からの要請があれば物件を案内することを厭わないだろう。零細な業者は取引を成立させて仲介手数料を得ないことには、日々の経営そのものが立ち行かなくなるから、多少のリスクは侵さざるを得ない。

一方、一般消費者の購入意欲はかなり減退している。今のように先行きに大きな不安がある時には、大きな買い物は控えようとするのが人間の心理だ。

 

しかし、資金力のある個人は密かに値下がりを待っていると思われる。

このコロナ騒ぎは本格的に始まってまだ2か月程度。普段なら2月3月は仲介業者の繁忙期だ。

今年も2月あたりまでは絶好調であった仲介業者は多い。しかし3月に変調し始めて、4月になるとほぼピタリと動きが止まった印象である。