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池上彰が解説!いまさら聞けない日本と韓国「対立の闇」

南海キャンディーズ、山ちゃんが引き出す

解釈が分かれた、日韓基本条約

知らないと恥をかく 東アジアの大問題』は、ジャーナリストの池上彰氏と漫才コンビ「南海キャンディーズ」ツッコミ担当の山里亮太氏による優れた国際情勢解説だ。池上氏が持つ大量の知識から読者が関心をもつ内容を山里氏が巧みに引き出している。

韓国は日本の植民地支配を脱したのが1945年であるが、国交が正常化するまでに20年かかった。その際に両国間の歴史認識の深刻な差異を玉虫色にして外交関係を樹立したツケを清算しなくてはならない状況に今日至っている。

 

<山里 日本が引き揚げてから国交正常化までかなり時間がありますよね。

池上 時間がかかりましたね。1965年に国交を正常化して、日韓基本条約を結びました。そのとき、韓国を併合した条約「韓国併合条約」についてはどうなのか、という議論になって、日本と韓国が激しく対立したんです。

日本にしてみれば、韓国併合は国際的に認められたものだ、どこからも文句がなかったと正当性を訴えた。韓国は「あのとき、日本は武力で無理やり調印させたから無効だ」と。その結果、日韓基本条約は玉虫色の表現になったんです。

「日韓基本条約によって、1910年8月22日以前に大日本帝国と大韓帝国との間で締結されたすべての条約及び協定は、もはや無効であることが確認される」。こういう言い方。

つまり日本にしてみれば、「前の条約も有効なものだったけど、新しい条約を結んだから前の条約が無効になった」と解釈し、韓国は「いやいや、そもそも無効な条約だったということをここで改めて確認したよね」と。

それぞれが自分にとって都合のいい言い方ができるような条約になっているということで、日本がそもそも朝鮮半島を植民地化したことが合法か非合法かは決着しないまま、玉虫色で結んだということです。

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山里 で、同時に「日韓請求権協定」を。

池上 日韓基本条約を巡って日韓の間で交渉しているときに、韓国が日本に対して「戦時賠償金を払え」と要求してきたんですよ。日本は戦争に負けた後、東南アジアの各国に、戦時賠償金を払っているんです。だから韓国にも払えと。ところが日本は韓国と戦争をしていませんよね。>