「認可保育園至上主義」が日本の子育てに蔓延している不可解

そこには大きな誤解が潜んでいる

不思議で仕方ない

毎年春になると全国あちこちでニュースになるのが、自治体の待機児童数の話題だ。

多くの人にとっては、「保育園落ちた日本死ね」が流行語になった2016年の印象が強いかもしれない。しかし実はそれ以前のほうが問題はずっと深刻で、最悪期の2010年には全国に2万6,275人もの待機児童がいた。その後10年程かけて、国や地方自治体は保育施設の量的拡大に手を打ち、ピーク時に比べれば待機児童問題は着実に改善してきた。

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一方で、日本の保育事情にはもう一つ、あまり意識されていない問題が潜んでいることをご存知だろうか。「認可保育園」と「認可外保育園」の並立という問題だ。

「○○保育園」と称される保育施設の中に、児童福祉法に基づく都道府県の認可をもらっているところ(法律上は「保育所」と呼ぶが、本稿では認可保育園で統一)と、そうでないところ(行政用語では認可外保育施設と呼ぶが、本稿では認可外保育園で統一)があることは、子育て中でなくてもご存知の方が多いだろう。

「認可保育園落ちた~。なんとか認可外には転がり込めることになったけど、絶対に認可がいい。来年には必ず転園させたい」

そんな声が、保育需要が旺盛な大都市では毎年、至る所から聞こえてくる。筆者は現に子どもを認可外保育園に通わせているからわかるのだが、認可外保育園に通う子どものうち相当数は、実際1~2年のうちに認可保育園に転園していく。

 

ことほどさように、世間一般には「認可保育園のほうが認可外保育園より良い」という評価が定着していることは間違いない。

しかし、子どもが認可外保育園に通っている現状に何ら不満はない我が家では、今後認可保育園に転園させたいとは露ほどにも思っていないし、世の子育て世帯がなぜそこまで認可保育園にこだわるのかが不思議で仕方がない。