コロナ禍のウラで外国人労働者を「見殺し」にする日本社会の闇

「使い捨て」のままでいいのか
芹澤 健介 プロフィール

30年間何も変わっていない

「立場の弱い外国人労働者が景気の調整弁として使われる状況は、この30年間変わっていません」と言うのは、外国人定住政策の専門家であり、日本国際交流センター執行理事の毛受敏浩さんだ。

「平成の30年の間、日本政府は日本で暮らす外国人に対してほとんど何のケアもしてきませんでしたが、コロナ騒動の渦中でも『何があっても日本に残ります』という外国人もいるんです。

そういう人たちに対して、政府は率先して『日本は外国人が安心して暮らしていける国ですよ』『日本は住みやすい国ですよ』というメッセージを出していかないと、いよいよそっぽを向かれてしまうと思います」

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日本は、今後、猛スピードで労働人口が減り続け、同時に超高齢化していく国だ。今回のCOVID-19を終息させることができても、次々とやってくる新型肺炎などのパンデミックの恐怖に立ち向かっていかなければならない。そのときにどうするか。

「そうした中で、日本で暮らす外国人の人権についても積極的に考えていくタイミングがきたということではないでしょうか」

 

コロナ禍がいつまで続くかわからないが、私たちの日常はすっかり変わってしまったーー。こう言うときの、「私たち」という主語を構成するのは日本人だけではない。日本で暮らし、日本で働いている外国人たちも当然含まれていることを忘れないでおきたい。

そして、ベーさんのような外国人が不法滞在者となることなく、健全に働ける未来がくればと願うばかりだ。