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外出自粛で深刻化するDV被害…コロナがもたらす「家族崩壊」

加害者家族支援の現場から

有事に露呈する家族の脆弱性

新型コロナウイルスによる長引く外出自粛に、家族と顔を合わせるのもいい加減うんざりという人もいるだろう。

虐待やDV(ドメスティック・バイオレンス)も深刻化しており、女性の地位向上を目指す国連機関UN Womanは、新型コロナによる外出制限で世界的にDV(ドメスティック・バイオレンス)が急増していると警鐘を鳴らし、オンラインやSNS等による相談窓口の確保と、警察、司法が適切に対応すべきといった声明を出した。

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4月7日、日本においても新型コロナの影響によるDVで死者が出た。東京都内在住の会社員の男性が妻に暴行を加えたことにより傷害容疑で逮捕され、病院に搬送された妻は、2時間後に死亡した。妻は新型コロナの影響で収入が減り、男性は妻から収入が少ないと言われ、カッとなったと供述したという。

家族同士が緊張関係にある家庭は、家族関係が密になることにより暴力といった問題が引き起こされるリスクは高まる。こうした事態に備えて、行政のDV相談窓口や民間団体によるシェルターの確保といった取り組みが進められている。

 

既に家庭におけるリスクを認識している人々は、早期の社会的援助に繋がり被害を回避できるかもしれない。しかし、これまで良好な関係を維持していた家族の間でも一触即発の危機が生じている。

昨今、加害者家族相談に寄せられている事例から、有事における家族のリスクについて考えてみたい。