孫正義、柳井正、永守重信…コロナ大不況の中、直面する「後継者問題」

やはり、創業者は死ぬまでトップなのか
長田 貴仁 プロフィール

2018年11月29日の株主総会を経て、柳井氏(当時69歳)の長男の一海氏(同44歳)と次男の康治氏(同41歳)が取締役に就任すると発表された。この人事について、柳井氏は「ふたりが後継者になるという意味ではない」と強調した。

ファーストリテイリングは、2020年8月までに女性管理職の割合を30%にすることを目指していたが、すでにその目標を達成し、38.4%(2020年1月時点)になっている。

2019年6月には、国内ユニクロ事業の最高経営責任者(CEO)に、銀座や上海など大型店の店長として実績を積み、本部でも人事、営業、PRなどを歴任したグループ執行役員の赤井田真希氏(当時40歳)を任命した。同職への女性登用は初となった。

そもそも柳井氏は「当社のような業態には女性が向いている」と女性の経営職起用に積極的姿勢を見せていた。この発言からも、赤井田氏は後継者の有力候補の一人として注目されている。

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では、二人息子の取締役就任との関係から見て、後継者レースはどのような展開を見せるのだろうか。柳井氏は子弟の社長就任について完全否定しているわけではない。逆に世襲原理主義者でもない。上場しているファミリービジネスとして、実に合理的に考えているようだ。

「合理的に考えている」とみる理由を説明するために、ファミリービジネスに関する経営学の知見を簡単に説明しておこう。