ところが日本は、直線的に右肩上がりで、今のところ予測がつかないのである。
では、インフルエンザウイルスのように、湿度と気温が上がるのと並行に、新型コロナウイルスも終息していくのだろうか。
マサチューセッツ工科大学(MIT)の分析では、<アウトブレイク時に気温が摂氏3~13度だった地域で、最大数の新型コロナウイルス感染症(COVID-19)が発生していることが判明した。これに対し、平均温度が摂氏18度を上回る国では全体の5%未満しか症例が発生していない>そうだが、インドネシアやサウジアラビアのような熱帯の国でも感染が拡大していることを考えると、それほど楽観できそうもない。
「感染数を大きく減らすのに十分なほど感染速度が遅くなるのを期待すべきではない」ということだろう。
大阪大学元総長で免疫学の泰斗である平野俊夫さんは「なぜCOVID-19はこれほど恐れられているのか?」というブログにこう書いている。
そして、こう述べた。
「重要な点は、1~2ヵ月で収束することはなく、ワクチンや治療薬が出現しなければ1~2年、あるいは3年はかかる、いわばマラソンレースであるという点です。だからといって過度に恐れる必要はないが、決して油断してはいけない」
これだけ地球規模に広がれば、おそらく1918年のスペイン風邪のように第二波、第三波と感染爆発が続きながら次第にその波が終息していくのだろう。新型コロナウイルスとの戦いは長期戦になるということは覚悟した方がいい。