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コロナ直撃のユーロ圏、ここへきて「日本化」が一気に加速しそうなワケ

ECBの日銀化が一段と進む
唐鎌 大輔 プロフィール

「日銀化」するECB

日銀を例に取れば、その次の段階がイールドカーブ・コントロール(YCC)だった。

2016年9月に導入されたYCCは約3年半、途中で持続可能性が危ぶまれるシーンがありながらも致命的な問題はなく続いており、これによって日銀は上手く「表舞台から消える」ということができた。持続性に優れた枠組みであることは実証済みとも考えられ、恐らくECBとしても関心が及ぶのではないか。

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もちろん、19種類の国債利回りが存在するユーロ圏でYCCを運用するのは簡単ではない。少なくとも単一通貨を司る中央銀行として特定国の国債利回りをターゲットにした政策運営を明示的に行うわけにはいかない。

現時点で最も不安が大きいのはイタリア国債だが、同国の利回り抑制のためにペッグ水準を指定するわけにはいかない。ただでさえ現行の資産購入プログラムはイタリアやスペインに傾斜し過ぎている疑いが強く、出口まで含めた政策運営という意味ではかなり無理している。何より特定国の金利抑制を大々的に打ち上げるのはモラルハザードも甚だしい。

 

そこで発想の転換だが、「水準」にペッグするのが難しいのであれば、「可動域」で足並みを揃えるという考え方はあり得るかもしれない。

日銀は10年金利について「ゼロ±20bps」という可動域を定めているが、こうしたアプローチならばユーロ圏でも適用可能だろう。