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コロナ直撃のユーロ圏、ここへきて「日本化」が一気に加速しそうなワケ

ECBの日銀化が一段と進む
唐鎌 大輔 プロフィール

「量」>「金利」の構図は明らか

まず、利下げに関しては3月11~12日の会合で多くの言及が見られている。

この時点では危機の性質が一時的であることなどを理由に、利下げが適切ではないことで合意したとある。

同会合では2~3名のメンバーが預金ファシリティ金利の引き下げを検討していたことも明らかにされているが、ほとんどのメンバーが拡大資産購入プログラム(APP、いわゆるQE)の規模拡大がより効果的と考えたとある。

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例えば「APPによる純資産購入の柔軟な拡大が部分的には利下げ見送りを相殺するとみなせる」といった旨の記述があり、「国債購入を強化して多くの金融商品の価格形成でベンチマークとなる無リスク金利を維持すること」の重要性が説かれている。

このような記述を見る限り、ECBの基本スタンスは明らかに「金利」より「量」だと考えて差し支えないだろう。

 

だが、現在ECBの掲げているフォワードガイダンスが「インフレ目標に対して見通しがしっかりと収斂していくまで現行またはそれ以下の水準にとどまる」となっていることを踏まえれば、適切だと思われる時点では利下げするという含みも議事要旨では示されていた。

表向きの公式見解として利下げは排除されていないことは注意したい。