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コロナ直撃のユーロ圏、ここへきて「日本化」が一気に加速しそうなワケ

ECBの日銀化が一段と進む

ECBの「次の一手」が気がかりだ…

前回の本欄『コロナショックで「物価」も「金利」も格差のない世界がやってくる…?なりふり構わぬ経済運営の果てに…』でも取り上げたが、欧米中銀は明らかに日銀にとっては「いつか来た道」を辿っている。

米FRBの挙動も凄まじいものがあるが、すでに大幅なマイナス金利を採用しており、資産購入についても超国家機関としての原理原則をかなぐり捨ててイタリアやスペインの国債に傾斜し始めているECBの「次の一手」は非常に気がかりである。

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詳しい説明は割愛するが、ECBの3月の資産購入ペースはそう長く続けられるものではなく、これが続けば半年程度で緊急設定した枠は使い切ってしまう

約1兆ユーロに上る資産購入を主軸とする一連の対応でも事態が収拾できなかった場合、ECBの手札としては何が残るのか。もちろん、まだ資産購入は始まったばかりであり切迫した事態にはないが、有事に備えて頭の体操はしておきたい。ECB内部でも検討が進められているだろう。

 

4月9日には3月のECB政策理事会議事要旨が定例の11~12日開催分と臨時の18日開催分の2回分について一括公表されている。ここから「次の一手」に係るヒントが複数得られるので論点を抽出してみたい。

これらの資料からは「次の一手」として、少なくとも2つの選択肢が議論の俎上に上がっていた形跡がある。

1つが利下げ、もう1つがOMT(Outright Monetary Transaction)だ。どちらも市場がその可能性を常に探っているものである。