# 新型コロナウイルス

スウェーデン流「ゆるいコロナ対策」が医療崩壊の抑止力となったワケ

政府への信頼と手厚い補償がある
綿貫 朋子 プロフィール

政府関係者が「ニュース番組」に連日登場

例えばこんな具合だ。

「政府が目指すのは、感染拡大を抑え、大勢の人々が同時に重症化しないこと。医療機関への財源を確保すること。この困難な時期に、働く人や企業への打撃を軽減すること」
「一人一人に、感染を防ぐ・高齢者などリスクグループを守る、という責任がある」
「当局の勧告に従うのは、一人一人の義務だ。あなたの義務、そして私の義務だ。」
「症状があれば決して仕事に行かない」

スウェーデンのローベン首相 photo/gettyimages

スウェーデン公衆衛生庁を中心にした、関連当局の情報発信も頻繁だ。

平日は毎日記者会見があり、説明後に質問に答える。オンラインで参加する記者にも返答する。その様子は、公共放送SVTやそのサイト、公衆衛生庁のユーチューブ・チャンネルでライブ・録画で見られる。さらに、関係当局や政府関係者はニュース番組にも連日登場し、鋭い質問を突きつけられながら、説明を続けている。

方針に批判や疑問はあっても、こうした姿勢に一定の安心感を感じるのは、おそらく私だけではないだろう。

 

高校以上の教育機関が遠隔/オンライン授業に切り替わる一方で、小中学校以下は通常通り、という方針になった時も、批判が噴出し(その声は今でも根強い)、私も懐疑的だった。

ただ、公衆衛生庁の疫学者の「問題は子供がどこに行くか、だ。リスクグループである祖父母が世話せざるを得なくなり、感染が広がるのを避けたい」といった趣旨の説明を聞いて、なるほどと思った。

公衆衛生庁サイトに、「ただし、症状のある生徒や教職員が必ず休むことが重要」で、また、「最近可決された法案により、状況によっては政府または学校運営者が休校にできる」などと明記されているのも役立った。