# 新型コロナウイルス

スウェーデン流「ゆるいコロナ対策」が医療崩壊の抑止力となったワケ

政府への信頼と手厚い補償がある
綿貫 朋子 プロフィール

「禁止」は少ない

政府や公衆衛生庁から出ている、法的な規則と強制ではない勧告の概略を、スウェーデン公共放送SVTや政府・当局の発表を元にまとめてみた。

■法的な規制は次の通り(概略):
・50人を超えるイベント等の禁止
・飲食店やバー、学校給食ホールなどでの混雑禁止
・EU合意に基づく一時的な渡航制限
・高齢者施設への訪問禁止

■公衆衛生庁から出ている勧告(抜粋・概略):
・鼻水や咳、熱など、軽度でも症状がある人は家にとどまる
・70歳以上や、持ち病がある「リスクグループ」の人は、可能な限り人との接触を制限し、家にとどまる。薬局や食料品店などでの買い物、人混みを避ける。公共交通機関の利用を避ける。
・公共交通機関内で、人との距離をとる
・屋内外で人との距離をとる
・パーティや葬式、結婚式など大きめの集まりに参加しない
・不要不急の旅行は避ける

政府や当局は、こうした指示の重要性を繰り返し訴えているが、それでも「勧告」であって、「禁止」ではない。これが「緩い」と呼ばれるひとつの理由である。

photo/gettyimages
 

ただ、「緩い」とはいっても、メッセージは明確だ。

3月22日、ロベーン首相はテレビで国民に語りかけた。約5分間と短いながらも、危機感が伝わり、政府の方向性、市民に求められていることなどが、具体的に示されたスピーチだった。