4月21日 ネッシーの写真が新聞に掲載(1934年)

科学 今日はこんな日

地球のみなさん、こんにちは。毎度おなじみ、ブルーバックスのシンボルキャラクターです。今日も "サイエンス365days" のコーナーをお届けします。

"サイエンス365days" は、あの科学者が生まれた、あの現象が発見された、など科学に関する歴史的な出来事を紹介するコーナーです。

1934年のこの日、英紙「デイリー・メール」(Daily Mail)に未確認生物・ネッシー(Nessie)の写真が掲載されました。

 

科学技術の発展した20世紀における最大にして最後のミステリーは、人々を撮影地とされるネス湖(Loch Ness)へと駆り立てました。

ネッシーを写したとされる有名な「外科医の写真」 Photo by Getty Images

ネッシーの伝承は意外にも古く、西暦565年、スコットランドに住んでいた聖コルンバという修行僧が、ネス川に棲んでいた「水の獣」を十字を切って撃退したというエピソードが残っています。

時代が下ること20世紀、ネス湖周辺の交通環境が整備されるにつれて、ネッシーの目撃情報も飛躍的に増えることとなりました。1933年の6月9日には新聞にも掲載され、ブームの様相を呈しはじめたのです。

そして1934年、ロンドンの医師R・K・ウィルソン(Robert Kenneth Wilson、1899-1969)が「デイリー・メール」紙に、首の長い動物のようなものが写った水面の写真を投稿しました。世界的に有名となった「外科医の写真」です(ちなみにウィルソン自身は産婦人科医でした)。

写真から察するに、ネッシーは太古の昔に絶滅したアパトサウルスやプレシオサウルス(首長竜)の生き残りではないかと騒がれました。

ネッシーの正体候補・アパトサウルス。当時は水中に棲むとされていた Photo by Getty Images
ネッシーの正体候補・プレシオサウルス。首長竜の仲間で、恐竜とは別種 Photo by Getty Images

しかし1994年、衝撃の告白が世界を駆け巡りました。「外科医の写真は捏造だった」というネタばらしが「サンデー・テレグラフ」紙に載せられたのです。

しかし、たとえ偽物だったとはいえ、一枚の写真が多くの人々の古代生物への関心を掻き立てた功績は否定できません。幼いころに芽生えた情熱が、未来の大きな発見につながるかもしれないのですから。