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新型コロナ危機で「AIロボットによる仕事自動化」が再び加速中

待ち受ける未来はディストピアなのか

労働者をウイルス感染から守るため

新型コロナ危機を契機に、各種仕事の現場でAI(人工知能)を搭載した次世代ロボットの導入が加速している。以前は10~20年程度かかるだろうと見られた「人と高度マシンの交代」劇が、実際には僅か数年の間に進んでしまうかもしれない。

その主な動機は、ウイルス感染から人間の労働者を守るためだ。米コロラド州のAMPロボティクス社が開発するリサイクル処理用ロボットは、その嚆矢となるだろう。

写真1)米国のゴミ処理場に導入されたリサイクル処理用ロボット
写真2)ロボットに搭載されたAIがリサイクル・ゴミを識別する様子

最近、米国をはじめ世界各国のゴミ処理施設に導入された、このアーム型ロボットは、施設内のベルトコンベヤーを流れてくる大量の家庭ゴミの中から、ペットボトルや飲料パックなど特定のゴミだけを識別。それらを吸盤型の装置で次々と摘みあげ、リサイクル用のボックスへとポンポン放り込んでいく。以上の過程で、パターン認識に優れた「ディープラーニング」というAI技術が使われている(写真1、2)。

こうしたリサイクル処理用ロボットの最近の売れ行きについて、製造元であるAMPロボティクスのマタニア・ホロヴィッツCEOは次のように語る。

「以前は幾つかのゴミ処理場が、各々1、2台程度のロボットを購入する程度でしたが、今では一度に何台も買おうとするのです。凄い速さで事態が進展しています」

米国政府の健康管理当局・関係者によれば、(ゴミ処理施設のベルトコンベヤー上を流れてくる)家庭ゴミから労働者にウイルスが感染する可能性は極めて低いという。しかし人々の潜在意識下には、そうした科学的な見解に反する、ある種の先入観(偏見)が存在することは否めない。

 

また(ベルトコンベヤの前に並んでリサイクル・ゴミの分別に当たる)多数の労働者が互いに近接して作業に従事する事から、ウイルス感染を予防するための「社会的距離」を確保するのが難しい。これらの理由から、ゴミ処理場の経営者たちは人間に代わって働くロボットの導入に本腰を入れ始めたのだ。

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