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コロナ長期化の日本経済「5つの変化」に取り残されると生き残れない…

これは確実に起こることだ

日本でも非常事態宣言が発令されたことから、感染対策の長期化がほぼ確定的な状況となった。感染防止が最優先されるとはいえ、経済活動を完全に止めることは不可能であり、経済的な理由で生命を脅かされる人も出てくるので、一定の活動は維持しなければならない。そうなると、可能な限り感染拡大を防ぎながら、経済活動も行うという両面作戦が必要になってくる。

ここ数年、日本ではリモートワークに代表される多様性のある働き方、ネット通販の置き配、キャッシュレス決済、情報システムのクラウド化、食事のデリバリー化など、新しい仕組みに関する議論が行われてきた。一連のテーマは、すべて感染拡大策と密接に関わっており、新しい制度へのシフトは必然だったといってもよい。今後もウイルスと戦っていくためには、私たちは新常態(ニューノーマル)を受け入れる必要があるだろう。

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(1)リモートワーク、時差出勤

日本の企業社会は基本的に全員が顔を突き合わせて「あうんの呼吸」で仕事を進めることが大前提となっていた。こうした曖昧な仕事の進め方は、業務が単純で変化が少ない大量生産時代には何とか機能していたが、ビジネスの多様化が進んだ現代社会では、大きなボトルネックになっている。

組織のリーダーには、上からただ命令するのではなく、各メンバーの個性や能力を考えた上で、最適な形で仕事を割り振るファシリテーター的な役割が求められている。誰がどの仕事を、いつまでに責任を持って遂行するのか、適切に管理し、その結果をフェアに評価できなければ、これからの時代の業務は進んでいかない。

こうしたところに直面したのが新型コロナウイルスの感染拡大である。

顧客と対面する必要がない業種では、リモートワークに切り換えたところも多いが、スムーズに移行できたところと、そうではないところの格差が顕著になっている。リモートワークへのシフトがうまくいかない組織の大半は、「あうん」の企業文化から脱却できていない。コロナの影響が長期化し、近い将来、同じような感染爆発が発生する可能性も高いことを考えると、従来型の仕事の価値観や習慣を断ち切る必要がある。

ただ、エラそうに椅子に座っているだけの上司や、相手の顔を見ていないと安心できない社員、あるいは、自宅で仕事をするとサボってしまう社員はニューノーマルには対応できないだろう。