落合陽一の「スタートアップ」をAmazon幹部が極秘訪問した理由

2人が語った「クラウドと起業」の未来
西田 宗千佳 プロフィール

「たとえばDropboxは、もしクラウドが存在しなければ、データを保存する『ストレージパーク』を建設するために、まず1億ドルを調達しなければならなかったでしょう。しかし、クラウドがあることで、格段にコストを下げることができました。

企業が大きくなる前に、『実行可能なモデルである』ことを示せるようになったこと──これこそが、AWSがもたらした最大の影響の一つだと思います。

同時に、信頼性の高いシステムの構築も容易になりました。

 

企業は、自分たちのユニークな特徴・強みに純粋に焦点を当てることで、市場に出るまでの時間を大幅に短縮できます。その実例を、『Now Go Build』で示したいのです」(ボーガス氏)

サンフランシスコにあるDropboxの本社オフィス Photo by Getty Images

落合流・メディア露出の考え方

そして、「Now Go Build」の制作には、ボーガス氏自身の中にある“根源的な欲求”も含まれている。

「世界のさまざまな側面を見てみたかったのです。もちろん物理的な場所もそうですが、各地域の文化や芸術に根差した多彩な側面を自分の目で見たかった」(ボーガス氏)

ヴァーナー・ボーガス氏

単にAWSというサービスの広告としてだけでなく、各地の文化・事情に根差すスタートアップの姿を「見てみたい」という思いが、ボーガス氏の中にあったのだ。

取材を受ける側は、どのような気持ちだったのか? 落合氏に訊いた。

「スタートアップが取材を受けるということは、それだけ露出が増え、投資・出資が集まりやすくなるということでもあります。要するに、成長のためのプレゼンスを得るのが目的です。

一方で、どこにどう出るか、どうアピールするか、という点は簡単ではありません」