落合陽一の「スタートアップ」をAmazon幹部が極秘訪問した理由

2人が語った「クラウドと起業」の未来

クラウドの行方を左右するビジョナリー

新型コロナウィルスの影響がいまだ限定的だった2月末、ある大手企業の技術トップが、撮影チームを引き連れて日本を極秘訪問していた。

来日していたのは、アマゾンのCTO(最高技術責任者)を務めるヴァーナー・ボーガス氏だ。アマゾンのクラウドインフラ事業「Amazon Web Services(AWS)」の技術的バックボーンを支え、クラウドの行方を左右するビジョナリーの一人だ。

彼が訪れたのは、筑波大学准教授で多方面での活躍でも知られる落合陽一氏が代表を務めるスタートアップ企業「ピクシーダストテクノロジーズ」。

ボーガス氏はなぜ、同社を訪れたのか?

そして両者の出会いは、クラウドの今後のあり方に、どのように関係しているのか?

ボーガス氏と落合氏、双方への単独インタビューを合わせて、その秘密を探っていこう。

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冒頭から、種明かししてしまおう。ボーガス氏がピクシーダストテクノロジーズを訪れたのは、ビデオシリーズ「Now Go Build」の撮影のためだ。

 

「Now Go Build」とは、ボーガス氏が世界各地のユニークな企業を訪れる、AWS制作のドキュメンタリー・シリーズだ。彼は、そこでの課題解決に使われているクラウドテクノロジーと、その可能性について解説する。Amazon Prime Videoのほか、YouTubeでも全編が公開されており、無料で視聴できる。

「Now Go Build」エピソード1。ボーガス氏がジャカルタを訪れ、現地のさまざまな課題解決に取り組むスタートアップ企業を取材している

本編の公開はまだ先だが、現在AWSでは、「Now Go Build」でアジアを軸にしたシリーズを制作中だ。同シリーズ中に日本を訪れる回が予定されており、ボーガス氏は、その撮影のために来日したのである。

日本では、医療データ解析にマシンラーニングを活用する「MICIN」、介護プラットフォームを展開する「Z-Works」も取材対象として選ばれている。筆者は今回、ピクシーダストテクノロジーズの取材に同行した。