地球のみなさん、こんにちは。毎度おなじみ、ブルーバックスのシンボルキャラクターです。今日も "サイエンス365days" のコーナーをお届けします。
"サイエンス365days" は、あの科学者が生まれた、あの現象が発見された、など科学に関する歴史的な出来事を紹介するコーナーです。
2014年の今日、地球からおよそ493光年ほど離れた宇宙空間で、地球によく似た惑星「ケプラー186f」が発見されました。

ケプラー186fは、2009年にNASAが打ち上げた惑星探査機「ケプラー」によって発見された、恒星「ケプラー186」のまわりを一周130日の周期で公転する惑星です。ケプラー186とケプラー186fの関係性は、ちょうど地球と太陽のような関係性なのです。
また、ケプラー186fは恒星のケプラー186から、地球が太陽から受けるエネルギーの3割から4割に相当するエネルギーを受けることができます。このことによって、海が凍らず、地表も高温にならないと期待されています。ちなみに、このような地球同様に生命が存在しうる宇宙空間をハビタブルゾーン(生命居住可能領域)といいます。
そして、ケプラー186fの最大の特徴は、直径が地球の1.1倍ほどで質量が地球の約1.5倍と、地球にとてもよく似た大きさであることです。地球によく似た大きさの惑星が太陽系外のハビタブルゾーンで発見されたのは、これが初めてのことでした。

現在ではさらに研究が進み、2018年まで運用されたケプラー探査機によって多くの系外惑星が発見されました。
特に、2015年に発見された「ケプラー452b」は、公転周期や恒星から受けるエネルギーが地球とほぼ同じで、大気の存在も有力視されています。人類が新たな「地球」に生命を見つける日も、そう遠くないのかもしれません。
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