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「常識を打ち破れる人」の共通点

連載『問題発見力を鍛える』vol.7
常識を打ち破り、新しい問題を発見するにはどうすればよいのか。若手経営者に大きな影響力を持つコンサルタント・細谷功氏が、「問題発見力」を詳細に解き明かす連載第7回!

「常識を破れ」で破れる人はいない

新たな問題やそのための新たな視点として「常識にとらわれるな」とか「常識を打ち破れ」というのはよく言われることです。ところがこれらの言葉、言うのは簡単ですが実際にやるのはそう簡単ではありません。

というのは、「常識にとらわれている」という状態は、そのような常識から抜け出したい人には見えるのですが、その常識にとらわれていることがわからないのです。

 

それでは具体的に常識を打ち破るとはどういうイメージかについて今回は解説します。

これは前回まで解説してきた「無知の無知」つまり、自分の常識が覆るような世界があるという状態そのものがないと信じ切っていることによって起こります。ここで、前回の課題を考えてみましょう。

「非常識発言」から問題を見つける

以下の「非常識発言」から新たな問題(=未来への機会)が見つけられないか、考えて下さい。

「時間を守ることは社会人としての常識中の常識である」

「時間を守る」ことはまさに常識中の常識といってもよいでしょう。おそらくいついかなる状況においてもこれが覆ることがないのではないかというのが、特に日本人の大部分は疑いのないことかと思います。特に日本人は、鉄道のダイヤの厳密な時刻順守に代表されるように、特に時間を厳格に守ることにおいては世界でも有名です。

ではまさにこのような「常識中の常識」を疑うとはどういうことでしょうか?それは、常識というのは「ある環境や条件下において」成立していることが多く、大多数の人たちはそのような環境や条件が未来永劫変わらないという大前提を置いてしまっているので、その常識も未来永劫続くと信じ、それによって常識を疑うことができなくなってしまっているのです。