早くも、新型コロナウイルスの収束への期待が急速に高まっている。
世界全体としては、感染者数や死亡者数が日々減少傾向にあり、それにともなって株式市場も大きく値を戻している。
ただ、米国やスペインでは死亡者数の増減が安定せず一喜一憂するといった面があり、状況を見極めるには時期尚早で、やや楽観に過ぎる感は否めない。
しかし、遅かれ早かれ、自然災害である疫病は収束する。それを先取りする需給の動きは誰にもわからないが、世界中の国々で量的緩和および利下げが進行し、異常なカネ余り状態となる中で、やや前のめりに資金が流入していても不思議ではないだろう。
何にしても、現在の世界の株式市場を押し上げているのは、前述の新型コロナウイルス収束期待にともなうリスク資金の逆流、つまりリスクオン相場である。
そんなの当たり前だろう、と思うかもしれない。しかし、そう思った方も「リスクオンって具体的に何?」と聞かれて、明確に答えられる人は少ないと思われる。
何がどういう状態をリスクオン、リスクオフというのか、という点だ。