コロナ危機で、じつは日本が「世界で一人勝ち」する時代がきそうなワケ

もしバフェットならばこう投資する…!
大原 浩 プロフィール

2番底は大きくなるかも

起こり得ることは、見通しが甘いという「責任追及」を恐れる企業経営者が一斉に「悲観的」な予想を披露することである。ネガティブな数字を発表しておいて、結果的にそれよりも良い業績を出せば「よく頑張った」と褒められるという計算だ。

したがって、相次ぐ悲観的見通しが続き、それに対して株式市場がさらにネガティブに反応して新たな暴落というシナリオも十分ありうる。

したがって、我々はまだ「備える」段階にいるのだが、日本の上場企業が「空前の内部留保」をため込んでいることを忘れてはいけない。巨額の内部留保には「税金をかけろ」などという批判的な声も多かったが、今回のような危機が起こって初めてその重要性が分かる。

バフェットは、師匠ベンジャミン・グレアムの教えもあって、企業の負債比率(利益に対する有利子負債の比率)については、かなり厳格に査定して投資するから、保有企業については危機がやってきてもほとんど心配しない。

 

日本企業も内部留保が厚く、いわゆる無借金経営などの企業について過度に心配する必要はまったく無いが、有利子負債の多い企業はかなり厳しい状況に追い込まれる可能性がある。

現在歴史的低水準の金利がこれから上昇する可能性があることは、3月15日の記事「マスク&トイレットペーパー騒動の次に待ち受ける金利上昇の大リスク」で述べた通りだ。いくら株式市場が回復しても、その前に投資先企業が借金を払えず破たんしてしまったらどうしようもない。

ただし、米FRBを始めとする中央銀行が猛烈な資金供給を行い、各国政府がバラマキ(国民の評判はが悪くケチだと非難されるが、幸運なことに日本政府の対応は抑制されている)を行っていることにも注目すべきだ。

今回の新型肺炎ショックがリーマンショックなどの金融危機と違うことについては、私が執行パートナーを務める人間経済科学研究所代表の有地浩(「新型コロナ・ショックはリーマンショックより手ごわい」参照)も同意見だが、金融危機ではないので、金融政策や財政政策で実体経済の状況を好転させることはほとんどできないと考えられる。