相手の「会おうよ」に絶句

ここ1年、仕事が忙しくマッチングアプリ離れをしていたユカさんだが、昨年11月ぐらいから、またコンスタントにアクセスするようになっていた。

「来年40歳と思うと、もう本当に後がないと思って。一般的にみたら、めちゃくちゃ遅い婚活で合コンにはお呼びもなくなっちゃいましたが、マッチングアプリの場合、私の年齢でも意外と需要はあります。1月頭ぐらいから、会社帰りに食事をしたり、休日にデートをする人が2名。一人は大手メーカー勤務の42歳でバツイチのAさん。もうひとりは通信勤務で45歳のBさんです。何度か、既婚者だったというケースで失敗しているので、すぐに関係を結んだりせずに、慎重に信頼できる相手か見極めるようと思っていました」

そんな決心のもと、LINEでのやり取りや会社帰りの食事などで交流を深めていったユカさんだが、2月ぐらいから世の中の空気が変わってくる。新型コロナウイルスで生活が徐々に変わり始めたことが、マッチングの関係に影響を及ぼし始めたのだ。

「まず、Bさんは2月末に早々に完全在宅勤務になりました。そうしたら、頻繁に連絡が来るようになりました。それまでは朝の通勤途中にLINEが送られてきたのに、昼夜かまわず、メッセージが来るようになりました。私は当時、まだ普通に勤務していたので、正直“なんだ?”という感じに。

さらに、在宅勤務で暇なのか、寂しいのか、やたら“会おう”“会いたい”と連絡が来るんです。“会社まで迎えに行く”とか……。“何時に終わるの?”とか……。もうそのメッセージにぶち切れました。うれしい気持ちには一切なれず、“あんたみたいに暇じゃないんだよ! こっちは感染するかもしれないのに満員電車乗って通勤してんだよ!”と怒りしか感じませんでした」

しばらくは「今仕事中だから」などと律義に返信していたユカさんだが、1日10通以上送られてくる「会おう」のあまりのしつこさに、「この時期に会いたいなんて、濃厚接触する気か!」とあきれ果て、BさんのLINEをブロックしたという。

通常勤務でクタクタなところ、しつこく会いたがるLINEにうんざり。photo/Getty Images

「もう少しつき合いが深くなっていたら、感情も違っていたのかもしれませんが、結局はBさんは、Aさんと天秤にかけていたというかキープ状態だったんですね。ちょっといいかもと思っていましたが、今回の件で、相手の冷静さがない態度に、たいして好きではなかったんだという自分の本音が見えた気がしました。これは意見が分かれるところかもしれませんが、私は今回この時期に、会いたい会いたいと感情だけで迫られるよりも“会いたいけど、今はお互いのため会えないけど、その分メッセージで信頼感を強めよう”と考える男性のほうがいいなと思ってしまいます」とユカさんは言う。