北朝鮮の不可解なミサイル連射「コロナ不安を打ち払うため」は本当か

なぜ、このタイミングで?
時任 兼作 プロフィール

焦りと熟慮

北朝鮮は昨年末、進展しない米朝交渉を踏まえて、政策を転換。それまでは核開発や米国本土が射程圏内に入るICBM(大陸間弾道ミサイル)発射実験を一時停止すると約束し、それを守ってきたが、12月28日から31日に開かれた朝鮮労働党中央委員会総会で、実験の再開を宣言した。

政府関係者によれば、それでもしばらく米国の出方を待っていたものの、北朝鮮を含めて世界中が新型コロナウイルス被害に巻き込まれる中、いよいよ焦れて実行に移し始めたというのである。

 

さらに同関係者は、北朝鮮の別の動機も指摘した。

「短距離とはいえ、ミサイルとは弾道弾だ。つまり、ICBMと同種のものであり、実験を繰り返せば技術と精度の向上にもつながるわけで、その点でも北朝鮮にとって意味がある」

そして、こう続ける。

「さらに米国に対しては、『精度の高いICBMの用意ができているぞ』とのメッセージを送る意味もある。北朝鮮は熟慮の上、二重に三重に米国にメッセージを送っているわけだ」