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外出制限1ヵ月、ドイツに迫る「コロナ不況」と「EU崩壊」の足音

結局、「貧すれば鈍する」ということか

コロナより貧困に怯える人々

ドイツのコロナ感染予防対策の根幹は、人と人との接触を極力抑えること。だから、家族以外の人間と会ってはいけない。祖父母を訪ねることも、友達と家で会うことも禁止されている。破れば罰金もある。しかし、ドイツ国民は、現在の規制を必要だと納得し、粛々と遂行していると、主要メディアの報道。

規則は一応、全国統一で決められたが、詳細は州ごとに若干違う。最初は、散歩に出ることも、子供が公園で遊ぶことも禁止していた州もあったが、今ではどこでも、散歩やジョギング、あるいは、公園でベンチに座ることは認められている。ただし、3人以上が固まってはいけないし、他の人との間隔は最低2mは開けなくてはならない。

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北ドイツは、北海、もしくはバルト海に面している。ここのところ春爛漫なので、風光明媚につられて州外からサイクリングやドライブに来られては大変と、北部の2州は県境で検査まで始めた。もちろん州にそんな権限はないのだが、誰も文句は言わない。

おかげで感染拡大のスピードは急激に落ちた。3月初旬には、感染者数は2日ごとに倍になっていたが、1ヵ月後の今、それが14日にまで伸びた。ドイツ政府は前々から、感染者が倍増するスピードが14日になれば、規制の緩和を考えると言っていたので、いよいよそこまで到達したわけだ。ただ、感染が再び急増してはならないので、緩和は仕方は難しい。

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現在、ドイツでは、スーパーマーケットと薬局ぐらいしか営業できなくなって、そろそろ1ヵ月。町からは人の姿が消え、経済はほぼ止まっている。このまま不況に突入するだろうことは、もう誰も疑わない。しかも、経済が止まっているのは全世界だ。

当然、巷には、ウイルスよりも貧困に怯えている人たちがどんどん増えている。しかも、収入が突然ゼロになってしまった人と、以前とそれほど変わらない人が、いわば隣り合わせに住んでいるため、これが長引けば、社会不安に繋がる可能性もある。

 

政府は巨大な財政出動でさまざまな対策をとっているが、そのザルからこぼれ落ちてしまう人たちも多い。実際、失業者はうなぎ上りに増えており、とくに観光業、飲食業などは壊滅的だ。

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