韓国・文在寅はコロナに「勝った」のに、なぜ安倍政権にはできない…?

学ぶべきこと、マネしてはいけないこと
武藤 正敏 プロフィール

逆に、未来統合党は、文在寅大統領は文禄・慶長の役の頃の李王朝の無能な宣祖(14代国王)と称している。しかし、韓国の感染者が激減し、日本の感染者が増大しているとなると分が悪いと言わざるを得ないだろう。

文在寅政権は新型コロナウィルス感染症への対応によって、支持率が56%まで高まった。否定的評価は36%である。韓国の世論調査にはバイアスがかかっているとはいえ、文氏の与党「共に民主党」が有利な情勢が進んできた。選挙日まで突発的な悪材料が出なければ、勝利する可能性が高まっていると言えよう。

文政権の新型コロナ感染者の減少の「本当のワケ」

韓国政府は、中東呼吸器症候群(MERS)の際に、検査体制が脆弱だったため国内において深刻な被害を招いてしまったことを反省し、感染症に対する検査体制を充実させていた。これを活用し、「新天地イエス教会」信者に対する徹底的な検査を実施した。

 

3月末時点で、累積検査件数41万564件を実施し、感染者の摘発に当たった。しかし、感染者が急増し、それが大邱・慶尚北道地域に集中していたため、入院できないまま死亡する人も発生した。この時期は医療崩壊が起きていたのであろう。

そこで韓国政府は、軽症者、無症状者は「生活治療センター」という施設を設けてこれに隔離することで、重症者に対する集中的な治療を可能とした。これが、大きな転機になったのではないか。 

韓国の新型コロナ対応の最大の特徴は、感染者の行動を監視し感染症対策に活用していることである。

韓国政府は、欧米のような都市封鎖は行わず、不要不急の外出の自粛に留めている。しかし、ソウルは東京以上に過密都市である。その実効性をいかに担保しているか。それは韓国に管理社会を作り上げる方法が取られた。中国とも共通する部分があろう。