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40・50代「大量早期退職」時代を生き残るのは、意外な人たちだった!

熾烈な椅子取りゲームが始まった
小野 一起, 冨山 和彦 プロフィール

一番難しいのはトップ人事

小野 マスコミから大学教員に転じて、意外な気づきがあったのですが、大学教員は採用の段階でジョブディスクリプションが凄く明快なんです。

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例えば、ネパール国籍で、インド企業の経営学の専門家がいきなり教授にとして大学に移ってきても、組織的にはまったくストレスがありません。担当する授業の分野の専門家であることを示す博士号や論文の蓄積と一定の教育歴があれば、基本的には問題がない。誰も文句を言いません。こと採用に限って言えば、多様な人材を受け入れるオープンな組織になっています。

ただ、一度採用されるとほぼクビにならないので、終身雇用的な仕組みは色濃く残っています。このため、いったん教員になるとポストが既得権益化して、組織が硬直化しているというご批判は、謙虚に受け止めます(笑)。

冨山 結局、大切なのはマネジメントという仕事がどこまで厳密に厳格に定義されているかです。ある会社で、10年、20年働いて、なんとなく経験積めばなんとかなる。漠然と、そういう空気感があります。これでは駄目です。

 

マネジメントは専門的に訓練され、必要な経験を積んでいない人には、できない仕事です。特に難しいのはトップ人事です。みんな経験値がない。だって一生に一回やるか、やらないかでしょう。仮に自分が指名するとしたら唯一社長経験者が一回経験するだけです。だから組織的にトップ選定の経験値の蓄積がまったくない

うちの会社のことは俺が一番よく分かっているみたいな顔をして、社長や会長が、妙に人事に自信を持っている。「本当かよ」って疑問を感じますよ(笑)。

小野 冨山さんは、産業再生機構のCOOとして、経営危機に陥った大手企業の再建に向けたトップ選定に関わっています。さらに、オムロンの社外取締役としてグローバル企業のトップ選びついてもご経験があります。トップを選定する上で大切なことは何でしょうか。