2020.04.14

コロナショックで「敗北」している日本企業と欧米企業の決定的な差

危機のときこそ「ESG思考」が大切だ
夫馬 賢治 プロフィール

アマゾンを超えたウォルマート

相互に支え合うだけでなく、この危機を巧みに機会ととらえて、一気に会社の改革を進める企業も出てきている。

例えば、ウォルマートは、これまで得意ではなかったEコマースの領域に本腰を入れ、瞬間風速ではアメリカではアマゾンの人気を超えた。

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アマゾンは、豊富な在庫を抱えることで有名だが、全米最大の小売店舗を持つウォルマートの在庫力はアマゾンを凌駕していたからだ。

教育関連の企業たちは、オンライン授業に新たな勝機を見出し、オンライン化した学校の先生たちに販売攻勢をかけている。

配車サービスUberも、フードデリバリーのUber Eatsの販売が増えたが、宅配事業のなかった競合のLyftは、コロナの簡易検査キットを自宅から検査センターへ速配する事業を始めようとしている。

オンラインサービスは、国境を超えやすいという特徴もあり、これらの企業は、英語という共通言語を活かし、コロナに苦しむ世界各国へと事業をさらに拡大しようとしている。

 

コロナ危機にESGに動く欧米と、ESGが消えた日本

このような話をすると、あまりにもできすぎた話にも聞こえるかもしれない。だがこれが、今日のアメリカやヨーロッパの資本主義の姿だ。彼らは、長期的に幅広い視点から、いま重視すべきテーマと打ち手を見定めている。そのテーマのことを、彼らはESG(Eは環境、Sは社会、Gはガバナンス)と呼ぶ。

今回はその中でも「S」に関して大きなスポットライトが当たっている。日本でもコロナ前に少し、ESGのことが話題に上がった。しかしコロナ・ショックが到来してからは、ESGという言葉は掻き消されてしまった。

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