2020.04.14

コロナショックで「敗北」している日本企業と欧米企業の決定的な差

危機のときこそ「ESG思考」が大切だ
夫馬 賢治 プロフィール

米2.2兆ドル経済対策の中心は「中小企業支援」

それでは、大企業が支えきれない中小企業は誰が面倒を見るのだろうか。そこで登場したのが、アメリカ連邦政府の2.2兆ドル経済対策だ。日本では、2.2兆ドルが全て個人への現金給付と勘違いしている人もいるが、そうではない。

2.2兆ドルのうち、個人への現金給付はわずか3000億ドル。それに対し、企業への融資・出資分が約9000億ドルと3倍以上も占める。その中でも、3490億ドルは、中小企業向けの無担保融資で、「給与保護プログラム(PPP)」という名前が付いている。

給与保護プログラム(PPP)とは?

FRBビル by iStock

PPPは、0.1%の金利がかかるため無利子ではないが、従業員数と給与水準を維持しさえすれば、8週間分の人件費とオフィス賃料、銀行金利に相当する額は返済が不要となり、政府が肩代わりしてくれる。このローンを実際に提供するのは、民間銀行で、民間銀行の業務をうまく活用した制度となっている。

だがPPPにより民間銀行の貸出が膨れ上がっていけば、銀行も経営が苦しくなってくる。そこで今度は、この融資で実施した分については、アメリカの中央銀行である連邦準備制度理事会(FRB)が銀行に対し融資できるようにした。

こうして、中小企業→大企業→銀行→中央銀行、もしくは中小企業→銀行→中央銀行と順番に耐えられるところまで耐えていく作戦を展開しているのが、今のアメリカだ。

 

大企業の中でも航空業界などダメージが大きすぎる業種については、銀行の手に負えないため、直接中央銀行が融資や出資できるようにもした。これが約5000億ドル分ある。

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