在宅勤務の長期化で進化する!「AIによる社員監視」

「スラック」のリアルタイム分析とは?
小林 雅一 プロフィール
 

言わばAIから肩越しに監視されることになった従業員ですが、常識的に考えて彼らがあまり良い気分であるとは思えません。

コギトの会話診断AIを導入したメットライフの従業員の中には、このソフトをパソコンから外そうとする人たちもいますが、それも当然でしょう。本来、社員の生産性を高めるために導入したAI管理ツールが、逆に彼らのやる気を削いでしまうようでは元も子もありません。

AIで社員の士気を高める試みも

そうした従業員の心理に着目したアプローチもあります

現代の職場には業務用のメッセージングアプリをはじめ、さまざまなデジタルツールが普及していますが、その上をリアルタイムで行き交うデータをAIで分析し、職場の雰囲気を良くするためのソフトも登場しました。皆の気持ちが明るくなれば、一つの仕事に共同で取り組むチーム全体の生産性がアップするという考え方に基づいています。

シリコンバレーのベンチャー企業ウエルカムAIが開発した「ヴァイブ(Vibe)」という製品では、職場でよく使われる「スラック」と呼ばれるコミュニケーション・ツール上を流れる大量のメッセージをリアルタイム分析します

そこで頻出するキーワードや絵文字など感情的な要素にも注目し、チームメンバーが今、ハッピーな心理状態にあるか、それとも強いストレスに晒されているか。あるいは失望したり、イライラした状態にあるか等を詳しく分析し、これらをわかりやすいグラフにして表示します。これらの情報を基に、チームメンバーは互いの状況を理解し合うことで共同作業を円滑に進めることができます。