# 格差・貧困 # 孤独死

現役世代の「女性の孤独死」が増えている…離婚、仕事の厳しい現実

静かに社会から孤立してゆく
菅野 久美子 プロフィール

左遷、配置転換で燃え尽きてしまった

道代さんは高校卒業後、サービス関係の一部上場企業で営業職として働いていた。男勝りな性格の道代さんは、1年365日、朝から晩まで休みなく働き続けた。

しかし、左遷による配置転換などがきっかけで心を病み、傷病手当を受けながら休職。仕事によって燃え尽きた道代さんは、家に引きこもるようなっていく。

部屋がごみで溢れるようになったのはその頃からだ。1年が経過すると、45kgあった体重も33kgまで落ちていた。

道代さんは、私が紹介した支援団体や行政サービスなど、様々な人の手を借りることによって、何とか孤独死は免れた。部屋のゴミも全て撤去し、現在は生活保護を受け、生活を立て直している。

印象的だったのは、道代さんが社会復帰できない自分をしきりに責めていたということだ。

そして、「これまで誰かに助けを求めることができなかったのは、バリバリ働いていた在りし日の自分を捨てきれなかったせいだ」と教えてくれた。思うように体が動かないのに、「まだ働ける」という思い込みが、助けを求めることを邪魔していたらしい。

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見ず知らずの他者である私が道代さんの状況を客観的にみると、彼女がもはや働くというレベルではないほど衰弱し、命にかかわる状態に陥っているのは明らかだった。

道代さんは、外部にSOSを求め自己開示をし、「働くことのできない自分」を自分で認めることで、命を落とさずに済んだ。

しかし、それは希少なケースであると言わざるを得ない。