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遅すぎた緊急事態宣言…元官僚の作家が語る「国会という茶番劇」の裏側

議論できないならやめちまえ!

安倍晋三首相が4月7日の夕方、緊急事態宣言を行った。休校要請から1ヵ月以上あと、東京での感染が拡大してからの宣言はなぜだったのか。

そもそも国会が議論の場として成立していないことを指摘するのが、元労働省(現在の厚生労働省)官僚で、小説家の西村健さんだ。西村さんの実体験と現在の情報を踏まえて伝える「国会の無意味さ」とは――。

 

マスクでは飲食店は救えない

「全世帯に布マスク2枚送付」で世界の失笑を買った安倍晋三政権が、ようやっと4月7日「緊急事態宣言」を出した。が、いかんせん遅すぎる。医師会や吉原洋文大阪知事らから「早く出してくれ」の要望が上がっていたにもかかわらず、「まだその状況じゃない」と逃げ回っていた。小池百合子東京都知事が「外出自粛要請」をしてから既に2週間。こういう決断というものは早め早めにした方が傷が浅くて済む、というのは常識である。今までいったい、何をやっていたのか。

我が家の近所の飲食店主が憤る。

「外へ出るな。会食をするな、と営業妨害みたいなことを国民に要請して、では何の補償をしてくれるのかと思ったら『マスク2枚』ですからね。冗談にしか聞こえないですよ」

もちろん、ないよりあったほうがいい。しかしマスク2枚では飲食店は救えない Photo by iStock

緊急経済対策では打撃をこうむった飲食業界に対し、感染収束後に「ゴートゥーイート」(仮称)キャンペーンを張るという。しかしそれも遅すぎるであろう。収束がいつのことになるか誰にも分からないし、その前に店がつぶれてしまったら「ゴートゥー」してもらっても何にもならないのである。

「こっちは客商売なんだから、来てもらえなかったら収入ゼロ。なのに家賃といったランニングコストは常に掛かるわけですからね。だから現金給付なんかより、『飲食店の家賃はタダにしろ』『その代わり大家の固定資産税も免除する』というような政策を打ち出してくれませんかね。そうでないととても安心して生活なんてできません」