# 中国

コロナの「新有事」に直面する14億人・中国人たちのヤバすぎる現実

食料不足の懸念が急浮上してきた…!
福島 香織 プロフィール

米、小麦、大豆…

自給率が高くとも、中国は人口が多いので、世界最大規模の穀物輸入国である。

主食の米は2012年以来、輸入量が世界一位で、およそ世界の米貿易量の10%以上を一国で買い占めている。

〔photo〕gettyimages

主にベトナムから輸入しているが、ベトナムが米を禁輸するとなると、対中米輸出量二位のタイからその分の輸入を増やすことになる。だが、タイはこの一カ月で米輸出価格を10%上げてきた。

対中米輸出量三位のパキスタンは、サバクトビバッタの被害が深刻で、他国への米輸出どころではない。中国に次ぐ大人口国のインドもサバクトビバッタ被害を受けており、世界有数の米生産国の収穫が絶望的なのだ。

小麦も同様。中国は世界最大の小麦生産国で消費量とほぼ拮抗し、生産分を自国で消費しているが、おもな小麦生産地である新疆ウイグル自治区では、この新型コロナ肺炎の影響で小麦の備蓄を放出しつくしているという。また国境ではすでにサバクトビバッタが侵入を開始している。

 

さらに心配なのは中国が輸入する穀物の8割を占める大豆だ。

この大豆輸入は、米国とブラジル、アルゼンチンの北南米に依存している。米国の大豆はその6割を対中輸出に向けており、米中貿易戦争の関税合戦の対象となる商品の一つだった。

一応、米中貿易戦争は昨年暮れに第一段階の合意に達し、中国は米国から農産物輸入を貿易戦争勃発前の倍増に近い400億-500億ドル規模にすることになっている。だが、米国もブラジルも目下パンデミックのさなかで、今年の農産物収穫が例年どおりにいくのかどうか。