4月 8日 アメリカの化学者、M・カルビン誕生(1911年)

科学 今日はこんな日

地球のみなさん、こんにちは。毎度おなじみ、ブルーバックスのシンボルキャラクターです。今日も "サイエンス365days" のコーナーをお届けします。

"サイエンス365days" は、あの科学者が生まれた、あの現象が発見された、など科学に関する歴史的な出来事を紹介するコーナーです。

1911年の今日、アメリカ合衆国の化学者メルヴィン・カルビン(Melvin Calvin、1911-1997)が生まれました。

彼は、植物の光合成において有機化合物を生成する「カルビン回路」の発見で知られています。

メルヴィン・カルビン(カルヴィンとも表記) Photo by Getty Images

カルビンはアメリカ・ミネソタ州の州都セントポール(Saint Paul)に生まれました。24歳の時には、ミネソタ大学で化学のPh.D.(Doctor of Philosophy、日本でいう博士号)を取得します。その2年後から、彼はカリフォルニア大学バークレー校化学科で光合成についての研究を始めました。

同校のローレンス放射線研究所ではすでに光合成研究が盛んになっており、半減期の長い炭素の同位体である炭素14が発見されていました。カルビンは、この業績で知られるサミュエル・ルーベン(Samuel Ruben、1913-1943)の研究を引き継ぐことになります。ルーベンが、1943年に実験中の事故で亡くなってしまったからです。

 

彼は、ルーベンの研究にも参加していたアンドリュー・ベンソン(Andrew Benson、1917-2015)とともに、光合成についての研究を進めました。1950年以降にはジェームズ・バッシャム(James Bassham、1922-2012)も研究に加わりました。

この3人の研究の結果、二酸化炭素がデンプンなどの有機化合物になる反応が明らかになりました。二酸化炭素は直接有機化合物になるのではなく、複数の酵素反応からなる複雑な過程で生成されることが分かったのです。

カルビン・ベンソン回路(園池公毅『光合成とは何か』より)

この過程を解明・整理したカルビンは、その功績から1961年のノーベル化学賞を受賞しました。また、これは現在「カルビン回路」や「カルビン・ベンソン回路」としてよく知られ、高校の生物の授業などで教えられています。