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コロナショックで「日本企業330万社」が危機! 銀行は大丈夫か…?

ネガティブなシナリオが実現した場合…
大槻 奈那, マネクリ プロフィール

クレジットカードや住宅ローンの「デフォルト懸念」

米国については、まず、FRBが毎年行っているストレステストをもとに与信費用を推定する。FRBの前提も、マイナス成長、失業率10%など、概ねリーマンショックの時のマクロ環境を用いている。

推定与信費用は64兆円と、リーマンショック後の5年間の合計に匹敵する金額に上り、日本の金融機関の推定額をはるかに上回る。それ以外に、不良債権となっている先が2割、8割破綻すると仮定したケースでは、FRBのストレステストよりも損失が低いと試算される。不良債権の処理が相当進んでいるためとみられるが精緻化が必要だろう。

いずれの場合でも、米銀の場合、利益も資本も、リーマンショック時より大きく改善していることから、このレベルで済むなら十分耐えられる。与信費用の利益に対する割合も2年分程度、資本への負荷も2割程度とそこまで深刻ではない(図表3)。

 

問題は、今回のダメージがこれらの想定の範囲で済むかどうかだ。

株価の下落幅はまだしも、失業率はFRBがストレステストで用いた10%という前提を大きく上回る可能性がある。

クレジットカードや住宅ローンなどのデフォルトは、リーマンショック時よりもかなり大きくなるかもしれない。