代替品は合併症の可能性があるのか?

問題は、ほかにもいくつも残っています。たとえば、医師の中にはこのような意見もあります。

「自主回収された人工乳房は、表面がザラザラのテクスチャードタイプ。このタイプは被膜拘縮(人工乳房周囲の痛みや変形)という合併症が起こりにくかった。ところが、代替品として新承認された表面がツルツルのスムースタイプの人工乳房は、術後5年から10年で被膜拘縮を起こす可能性が大きく、入れ替えのための再手術を行う可能性が高い」

「代替品の形は、ラウンド(お椀)型で、日本人に合ったアナトミカル(しずく)型ではありません。人工乳房が一歩後退してしまった感があります。回収により、これまで培われてきた乳房再建のさまざまな技術が止まってしまうことは否めない」

「海外で使われているのに、日本ではまだ承認されていない人工乳房の中に、良い製品がある。入れ替え手術などメンテナンスが大変でなく、日本女性の乳房に合った整容性に優れた製品の承認を早く国に検討してもらいたい」

しかし、こうした意見に、前述の岩平先生は異論を唱えています。