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いま、30代の人があっけなく「ひきこもり」化する原因が見えてきた

「学校の掟」が苦しめる

30代からのひきこもりが急増中

1998年に斎藤環氏が刊行してベストセラーとなった『社会的ひきこもり 終わらない思春期』(PHP新書)の改訂版だ。

ひきこもりの定義を斎藤氏は一部修正し、こう記す。

まず、ひきこもりの定義です。「六カ月以上社会参加をしていない」と「ほかの精神障害がその第一の原因とは考えにくい」の二つは、その後も厚生労働省や内閣府の定義としても使われており、変更はありません。

ただ最初の定義にあった「二十代後半までに問題化する」の部分は、現代ではもう通用しないため削除しました。

三十代、四十代からひきこもる人が急増しつつあり、そのこともあってひきこもりの高齢化が急速に進行しつつあるからです〉

ひきこもりの高齢化は政府(内閣府)の調査結果からも明らかだ。

二○一六年に内閣府は、十五~三十九歳を対象にした「ひきこもり」実態調査の結果を公表しましたが、それによると日本全体でのひきこもり人口は推計約五四万一○○○人でした。

 

また二○一九年にも内閣府は、四十~六十四歳のシニア層を対象とした「ひきこもり」調査結果を公表していますが、こちらでは全国で推計六一万三○○○人でした。

単純に加算することはできませんが、それでも一○○万人以上がひきこもっているという現状がはじめて明らかになったのです。

同時に、これまで「若者問題」と思われてきたひきこもりが、すでに全世代の問題になりつつあることもわかり、社会に大きな衝撃を与えました。いまやひきこもりは、どこでも、誰でも、何歳からでも起こりうると考えるべきなのです〉