新型コロナ、日本人が危機感を持つべき「人獣共通感染症」の恐怖

"動物利用"を見直すときがきている
岡田 千尋 プロフィール

FAOは2016年に「畜産の役割を含んだ食糧危機と栄養のための持続可能な農業開発の提案勧告」の中で畜産業にアニマルウェルフェアが重要であり、畜産業における適切な抗生物質の利用とアニマルウェルフェアの推進を勧告している。

また、EUでは「欧州議会における、アニマルウェルフェア、抗菌物質の使用、及び工業型ブロイラー畜産が環境に与える影響等についての決議」という決議を2018年に行い、肉用鶏についてアニマルウェルフェアの向上が薬剤耐性菌を生み出さない予防になると述べている。

日本は違う。農林水産省は、肉用鶏は世界一般の飼育密度を1.7倍超えているにもかかわらず、アニマルウェルフェアの向上が薬剤耐性菌を生み出さないことにつながると認めていない。

(PHOTO)アニマルライツセンター
 

重要な薬剤に耐性を持ってしまった人々がすでに多くいて、畜産物自体に薬剤耐性菌が含まれていることが厚生労働省の調査で明確になっているにもかかわらず、だ。

薬剤耐性菌は日頃悪さをしてくるわけではないが、抗生物質投与が必要な重篤な病気にかかったとき、その薬剤が効かずに死亡してしまうというものがほとんどだ。

バンコマイシン耐性腸球菌の説明(*8)などを見れば少しは脅威を感じてもらえるのではないだろうか。すでに多くの人が死んでいるのだ。同じことが、いろんな薬剤で起きている。

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