新型コロナ、日本人が危機感を持つべき「人獣共通感染症」の恐怖

"動物利用"を見直すときがきている
岡田 千尋 プロフィール

ニパウイルス

ニパウイルスに人が感染すると、無症状の人も多いが急性呼吸器感染症になったり、脳炎になり死亡することもあるウイルスだ(*3)

1999年にマレーシアの養豚場で発生し、アウトブレイクした。致死率はマレーシアでは死亡率40%、2004年にバングラデシュで発生した際は60〜74%であったという(*4)。回復したとしても、患者の約20%には、発作障害や性格変化などの神経症状が残るのだという(*3)

もともとはコウモリが自然宿主であるとされている。最初にこのニパウイルスが出現した村は、ジャングルを切り開き、養豚場を建設した村だったが、最初の患者が倒れた数ヵ月前から豚が死に始めていた。ジャングルに穏やかに住んでいたコウモリが、行き場を失い、共存していたウイルスが豚に伝播し、その後人に伝播したのだ。

このウイルスは豚に感染しやすいが、その他犬や猫、馬などにも感染し、マレーシア政府は豚を実に90万頭を殺し、一旦は終息に向かったが、その後も発生が続いている。養豚場で直接豚と触れるだけでなく、汚染された肉を食べることでも感染がひろがるという。結局はコウモリを脅かし、豚を飼育している限りは発生するのだ。

(PHOTO)アニマルライツセンター
 

豚インフルエンザ

2009年にパンデミックとなった豚インフルエンザ(H1N1pdm09ウイルス)によって、最初の1年で151,700〜575,400人が死亡したとアメリカ疾病管理予防センターは推定している。

もともと2005年頃から養豚関係者の間に豚インフルエンザが発生していたが、当初は直接豚と接する場合に限られていたが、2009年の感染爆発時には、新しいH1N1ウイルスになっており、人から人への感染に発展した。

編集部からのお知らせ!

関連記事