新型コロナ、日本人が危機感を持つべき「人獣共通感染症」の恐怖

"動物利用"を見直すときがきている
岡田 千尋 プロフィール

さらに人はそのウイルスや細菌や寄生虫や真菌に打ち勝とうと、抗生物質や殺虫剤を開発しはじめた。防ぐだけにしておけばよかったかもしれないが、攻撃されていると感じた人間は反撃に出てしまう。

しかし、これらの微生物たちはあっというまに耐性をつけてくる。そうやって次なる危機が人の手によって作られ、それが薬剤耐性菌の問題となっている。

野生動物を食べるだけでなく畜産も深く関係

野生動物の取引について中国、ベトナムが規制を強化しようとしている。中国は各省毎に作られる条例でかなり厳しく規制する地域もでてきそうであり、取引が許される家畜の範囲の議論が続いている。

日本もこれに続くべきであり、触れ合いやらペット飼育について、エキゾチックペットとしてまたは展示動物として取引のある種を相当限定しなくてはならないはずだ。

この単純明快で、わかりやすい感染経路を持つにもかかわらず、規制に向けた動きがないということは、日本の人々は人獣共通感染症に相当疎いのかもしれない。

しかし、このような明らかに闇な野生動物取引に限らず、人獣共通感染症は発生しうることを見逃してはならない。むしろ、現代の畜産システムのほうが原因としては大きいのだ(*3)

 

わかりやすい畜産動物から直接伝播するパターン

最もわかりやすいのは、畜産動物で発生した病気が人間に直接うつるものだ。過去に何度も、感染爆発を起こし、人々の命を奪ってきた。たとえば、ニパウイルス、豚インフルエンザ、鳥インフルエンザ、日本脳炎などが有名だ。

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