ここにきて「新型コロナ」の日本人感染者が爆発的に増えているワケ

突然変異を繰り返し拡大
奥野 修司 プロフィール

さらにヨーロッパでは国を越えて移動するうちに、さらに突然変異したウイルスが広がっている。

論文などでは毒性の比較までしていないので不明だが、イタリアやスペインでウイルスが猛威をふるっているのは、武漢のウイルスが突然変異してより強毒になったせいではないかと考えられる。

 

アメリカには、初期に中国からウイルスが広がったが、それとは別ルートで、ヨーロッパで感染拡大していたウイルスが、さらに突然変異を起こしてアメリカに伝染している。

アメリカは複雑で、中国から広がった新型コロナウイルスと、ヨーロッパで変異した新型コロナウイルスの2系統があるらしく、交雑しながら感染爆発が起きていることがうかがえる。

わずか2、3週間で、アメリカの死者数が中国を上回り、感染者数も中国の2倍を超えたのも、より強毒株になった可能性も考えられるだろう。

では、日本はどうだったのか。

がん遺伝子の発見 がん解明の同時代史』(中公新書)などの著書もある元岐阜大学長の黒木登志夫東大名誉教授は、死亡者数/感染者数を対数グラフであらわした。

対数グラフにしたのは、単純に増加を示すグラフよりも、感染の広がりがダイナミックにわかるからだ。日本のメディアでは報じていないが、New York Times(3月20日)では感染動態の分析には重要であることを指摘している。さらにグラフの傾きから、倍増する時間もわかるという。

【図3】は縦軸を対数にした感染者数の増加曲線だ。これを見ると、直線的な経時変化だが、実際は指数関数的増加だからかなりの増加である。東京は最初、ゆるやかな直線的であったのに、3月24日頃から明らかに上向きに変化し始めている。

【図3】

そこで黒木さんが、2月15日から3月23日までの増加曲線を指数関数(Y=aX)にして計算したところ、低値aが1.057だったのに、3月24日から4月4日までの低値aは1.155だったという。たいした違いはないように思うかもしれないが、先ほども述べたように、指数関数だからネズミ算のように増える。

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