感染とともに、恐怖が人を支配し混乱していく

簡単にストーリーを説明しよう。

ビジネスで香港に渡った米国女性のベス(グウィネス・パルトロウ)は、帰国し自宅に戻った2日後、体調を崩し急死してしまう。救急病院に付き添った夫のミッチ(マット・デイモン)があまりの状況に唖然としていると、今度は自宅にいる息子が急変。急いで戻ると、すでに息子は息絶えていた。

そのころ世界でも、同じような症状が現れ始める。東京ではバスの中で突然倒れ死亡する男性、香港では意識朦朧とした男性が交通事故に遭い、ロンドンのホテルではモデルの死体がバスルームで見つかった。そして、彼らに接触した人たちへ新型のウイルスはものすごいスピードで広がっていく。

ベスを解剖すると脳の損傷が激しく、ハイスピードで脳炎に発展する新種のウイルスであることが判明する。極秘に、米国疾病対策センター(CDC)を統括するエリス・チーヴァー博士(ローレンス・フィッシュバーン)が動き始める。クラスターの確定をするためと、感染拡大を防ぐために、CDCの感染症調査官で疫学者あるエリン(ケイト・ウィンスレット)を現地に送り込み、感染経路の調査を開始する。さらに、同時に世界保健機関(WHO)も動き出す。WHOスタッフで医師のレオノーラ(マリオン・コティヤール)は、病原体の発生の香港で、感染源の調査を始めることになる。

研究者、調査チームも動き出すが、ウイルスの感染力はすさまじく、感染拡大は抑えられず、感染は拡大し続けていくのだ。

そして、そこに現れるのが、人気ブロガーのアラン(ジュード・ロウ)だ。彼はいち早く異変をキャッチし、「政府は真相を隠している」「ワクチンを隠している」と恐怖をあおる情報をネットを通して拡散し続け、政府不信論、陰謀説を唱え続ける。そして、ワクチン開発には利益誘導操作があるのではないかというデマも拡散し始める。そして、自分こそ救済者であり、予言者であると語り、ウイルスに効く特効薬があると怪しい商品を宣伝する。彼が薦める商品を求め薬局に大行列ができ、多くの人々がアランの言動に流されてしまう。

まさに、キャッチコピー通り、恐怖が人々を支配し、混乱の渦に巻き込むのだ。

もちろん映画なので、現実よりもよりドラマチックに過剰に描いている部分はあるが、現在の状況と比較しても、似たようなプロセスを追っていて、決して大げさでないと感じる人も多いはずだ。

映画で描かれた買い占めも実際に発生した。photo/Getty Images