「恐怖はウイルスより早く感染する」

「9年も前に上映された映画なのに、今の世界を予言してたみたいな映画!」

「周りに危機感の低い人がいたら、映画を観て意識を高めるように教えてあげてください」

新型コロナウイルスの拡大とともに、SNSでこんなコメントが広がった映画がある。

それは、2011年に公開されたスティーブン・ソダーバーグ監督の映画『コンテイジョン』だ。日本での公開は、東日本大震災から半年後ということもあり、当時はほとんど話題にのぼることもなかった。しかし今回、新型コロナウイルスの感染拡大で、改めてこの映画がクローズアップされているのだ。

私もこの映画の存在は、今年2月半ばに知った。新型コロナウイルスのニュースが日本でも騒がれはじめ、スーパーなどで買い占めが始まったとき、パニックに詳しいある心理学者から「人がパニックに走る心理をリアルに描いている作品がある」と紹介されたのが、この映画だったのだ。

出典/youtube

日本で公開されたとき、こんなキャッチコピーが添えられていた――。

「【恐怖】は、ウイルスより早く感染する」

まさに、買い占めに走り、日々感染者数の増加に困惑する現在を予言するような内容なのだ。

ヴェネチア国際映画祭にて。写真左からマット・デイモン、グウィネス・パルトロウ、ローレンス・フィッシュバーン、スティーブン・ソダバーグ監督 Photo by Getty Images