なぜ韓国・文在寅政権は「コロナ抑え込み」に健闘できているのか

日本も参考にできるところがある
牧野 愛博 プロフィール

感染拡大地域の「封鎖」避けた理由

韓国の中央防疫対策本部は2日、感染者数が前日から86人増え、計1万62人になったと発表した。2月29日から3月10日までの間に4500人以上増えたが、その後の20日余りの間では約2500人の増加に抑え込んでいる。

韓国の丁世均(チョン・セギュン)首相は3月21日、生活必需品を購入する場合などを除き、可能な限り外出や旅行を控えるよう要請した。隔離措置に違反した市民は捜査対象になっているが、一般の市民に対する罰則はない。

 

飲食店の場合、必要不可欠な営業であれば、予防措置の順守事項を守らない場合に300万ウォン(約30万円)の罰金を科す行政処分があるし、感染者が出た場合の入院・治療費や防疫措置費用を負担するよう求める見通しだが、全面的に営業を禁止してはいない。韓国内の感染者の過半数以上を占める大邱(テグ)の場合でも、中国湖北省武漢市のように交通機関を止めて封鎖しているわけでもない。

韓国政府関係者は、大邱をシャットダウンしなかった背景について2つの理由を挙げる。

「ひとつは、中国からの入国禁止措置をしていない状況で大邱を封鎖すれば、政策の整合性を問われる。もうひとつは、大邱は保守の牙城であるTK(大邱・慶尚北道)の中心だ。封鎖すれば、保守が猛反発して、4月15日の総選挙に影響すると考えたのだろう」

ただ、その代わり、韓国が取った政策が「徹底的な情報公開」だ。