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コロナショック、日本の「経済対策」に決定的に足りていないこと

補償のメニューはこんなにあるのに…

コロナショックの経済的影響、求められる経済政策の対応に関する議論は多い。これから求められる政策についての言及は今後さらに増加するだろう。

本稿でも、フェーズ別にもとめられる施策、与党各党が提示する対策案の得失を論じる。ただし、「これから何をするか・すべきか」も重要であるが、その前に、まさに今お困りの方のためにも「今何が行われているか」に注目しておきたい。

現在、利用できる主な制度

ごく短い期間に需要が半減またはそれ以上に悪化していることで、既存の措置、政府が急ぎ実施した措置の周知が不十分な状況にある。

例えば、SNSなどでは「ヨーロッパではコロナショックによる休業に対して賃金の6割を補償している(のに日本政府は何をしているんだ)」といった批判は多い。また、筆者が出演するラジオ番組でも観光関連企業で働くリスナーから「ほとんど仕事がなく、休業が多いため給料が半減した」との声をいただいた。

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しかし、我が国では以前より休業補償の仕組みとして雇用調整助成金制度が存在し、今次のショックを受けてその要件は大幅に緩和されている。これにより、月の生産・売上が10%減少していても解雇等を実施していないならば、大企業で休業手当の75%、中小企業で90%が助成されるようになった(4月1日現在)。

教育・訓練を指示することで事実上の補助率はさらに高めることができる。パート・非正規雇用等の雇用保険に加入していない労働者も対象となっている点も重要だ。制度詳細は厚生労働省web page等を参照いただきたい。

また、喫緊の資金需要――売上等が急減しても待ってくれない家賃・借入等の支払いに対応するための融資制度が提供されている。例えば、日本政策金融公庫・商工中金等は月の売上等が5%以上減少している事業者を対象に数億円規模まで金利優遇措置つきの無担保貸付制度を提供している。