東大教授が本気で選んだ、ジャンル別「おもしろい本」10選

古典・文豪・近現代・歴史・ラノベから
本郷 和人 プロフィール

ラ・ミッション』は、映画『ラスト サムライ』のモデルであるジュール・ブリュネが軍事顧問として来日し、戊辰戦争に身を投じるまでを描いています。

佐藤賢一さんは専門的にフランス史を学ばれていますが、彼の理解は日本人の知るフランス史の枠を超えている。その知識がうまく小説に反映されていて、彼独特の世界を創り上げているところが素晴らしい。

ライトノベルからもランクイン

僕は、「小説家になろう」というサイトに投稿された作品も愛読しています。特に人気があるのが、現代日本人が異世界に転生し、冒険する「異世界転生もの」。ロールプレイングゲームの「ドラゴンクエスト」を文字化したものと考えればいいでしょう。

ところが最近、異世界に転生して「のんびりする」というものが増えてきました。7位と8位の「ライトノベル」はその代表作です。

 

異世界のんびり農家』は、主人公が異世界に転生して農作業をし、村を発展させる。『とんでもスキルで異世界放浪メシ』はおいしいご飯を作るスキルを持つ主人公が異世界で魔物の力を借りながら旅をしていく。

異世界でのんびりする―こういう発想が支持されているところをみると、みなさん、実生活で相当疲れているのかもしれませんね。(取材・文/緒形圭子)

最近読んだ一冊

「将軍の子に生まれながら、信濃藩主の家に養子に出された保科正之が名君に成長していく過程を描いた小説です。文章が北国の透明な空気のように清々しく気持ちがいい。佐藤巖太郎さんは文章が好きな作家の一人です」

本郷和人さんのベスト10冊

第1位『無用者の系譜
唐木順三著 筑摩叢書 ※入手は古書のみ
業平、一遍、芭蕉ら、いわゆる無用者を選びとった人々について考察することで、日本文化の根底を探った評論

第2位「名人伝」(『李陵・山月記』に収録)
中島敦著 新潮文庫 400円
『列子』を主な素材として弓の名人になることを志した紀昌の奇異な生涯を描いた短編小説。著者生前最後の発表作

第3位『ロゴスの市
乙川優三郎著 徳間書店 1500円
翻訳家と同時通訳者。異なる言語を日本語に翻訳することにせめぎ合う男と女の「愛の形」を描いた恋愛小説

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